相続で揉めた時にすることとは?調停や審判の流れ、訴訟との違いなどを解説

相続で揉めた時にすることとは?調停や審判の流れ、訴訟との違いなどを解説
相続で揉めた時にすることとは?調停や審判の流れ、訴訟との違いなどを解説

「相続で揉めた時にはどうしたらいいんだろう?やっぱり裁判をしなければならないのかな?」

相続では、できれば揉めたくないもの。ですが、どうしても一定の割合で「揉める相続」になってしまうことは避けられません。

相続で揉めるケースには、いくつかのものがあります。例えば、分けにくい不動産が遺産の中に含まれていたり、相続人のひとりが遺産を独り占めしてしまったりしてトラブルになるケースがあります。

このようにして相続で揉めた時には、「いきなり訴訟になってしまうのかな?」と心配される方もいるかもしれません。しかし、相続で揉めた時にすることは訴訟だけとは限りません。相続で揉めた時には、まずは調停や審判で解決を図ることになります。

調停や審判で解決することができれば、訴訟をする必要がないケースも多くあります。

この記事では、相続で揉めてしまうよくあるトラブルや、相続で揉めた時にすることについて、詳しく解説します。この記事を読むことで、相続で揉めた時にすることとはどのようなことなのかを把握することができ、相続で揉めた時に取るべき対処法が分かります。

目次

相続で揉めるのはどんなとき?よくあるトラブル

相続で揉めるケースには、いくつかの典型的なものがあります。ここでは、相続で揉めるケースとしてよくあるトラブルについてご紹介します。

遺産分割の割合に関するトラブル

相続人が遺産分割の割合を十分に分かっていないために、相続人同士の間で遺産分割の割合に関して考え方が食い違ってトラブルになってしまうケースがあります。

遺産分割の割合は、民法で具体的に定められています。遺産分割では、法律で定められた遺産分割の割合をベースにして遺産の分け方を決めるのが基本です。この法律で定められた遺産分割の割合を全く無視して遺産を分けるように主張してしまうと、トラブルになる可能性が高まります。

法律で定められた遺産分割の割合は、次のとおりです。

(1)亡くなった方(被相続人)の配偶者とその子どもが相続人となる場合

  • 配偶者:2分の1
  • 子ども:2分の1
(2)被相続人の配偶者とその親が相続人となる場合

  • 配偶者:3分の2
  • 親:3分の1
(3)被相続人の配偶者とその兄弟姉妹が相続人となる場合

  • 配偶者:4分の3
  • 兄弟姉妹:4分の1

子ども、親、兄弟姉妹がそれぞれ複数人いる場合には、それぞれ等しい割合で遺産を分けます。

相続人の順位は次のとおりとされており、先順位の相続人がいない場合に限って次順位の者が相続人となります。

  • 第1順位:子ども
  • 第2順位:親
  • 第3順位:兄弟姉妹

配偶者があるときは、配偶者は常に相続人となります。

基本的には、このような法定の割合で遺産を分けますが、この分割割合と異なる割合で遺産を分割することについて相続人全員の合意によって遺産分割協議が成立したときは、法定の遺産分割割合と異なる割合で遺産を分けてもかまいません。

もっとも、法定の遺産分割割合と異なる割合で遺産を分ける場合でも、基本的には法律で定められた割合をベースに話し合いを進めるのが無難です。

どのように遺産を分けるにせよ、法律で遺産の分割割合が定められていることを意識したうえで、遺産を分けるようにしましょう。

不動産に関するトラブル

土地や建物のような不動産は、そのまま分けることが難しく、またその価値についても評価が難しいものです。このような不動産をどのように分けるかをめぐっては、意見の食い違いが発生してトラブルになってしまうことが多くあります。

不動産が遺産の一部として残された場合にトラブルになりやすい原因には、次のようなものがあります。

  • 実物をそのまま分割することが困難であり、複数人で分けることが難しい
  • 不動産の金銭的な価値を評価することが容易ではなく、不動産の価値について意見の食い違いが発生する
  • 不動産を売ってお金に換えたい相続人と不動産にそのまま住み続けたい相続人との間で意見が分かれる
  • 不動産の名義変更をするために必要となる他の相続人の協力をなかなか得ることができない

このように遺産として残された不動産を分けるには、次のような方法があります。

  • 現物分割:土地を分筆するなどの方法により現物を維持したまま分割する
  • 換価分割:不動産を売却してお金に換えてしまったうえで、そのお金を分ける
  • 代償分割:不動産を取得したい相続人が他の相続人に不動産の対価としてのお金を払い、一人の相続人が不動産を取得する
  • 共有分割:相続人全員が不動産の共有持分を取得して共有状態で分割する

いずれの方法を取るべきかについては、不動産をどのように分けたいかによって決まります。

不動産をどのように分けるのが最も望ましいのか話し合いがまとまらなかったり、アドバイスがほしかったりするという場合には、弁護士に相談してみると良いでしょう。弁護士に相談すれば、適切な方法をアドバイスしてくれます。

相続人の一人が遺産を独り占めしたことによるトラブル

相続人の一人が遺産を独り占めしていることでトラブルになるケースがあります。

例えば、「長年亡くなった親の面倒を見てきたから」という理由で相続人の一人が亡くなった親の遺産を独り占めするケースなどがあります。

しかし、このように話し合いによって合意が成立しているわけでもないのに相続人の一人が遺産を独り占めすることは許されません。

ほかに相続人がいる場合には、それぞれの相続人が法定の割合に従って相続する権利を有しています。

相続人の一人が遺産を独り占めしている場合には、十分な話し合いによって遺産を上手に分けることが必要です。遺産を分けるための話し合いがスムーズに進まない場合には、弁護士に相談してみるとよいでしょう。場合によっては、調停・審判などの裁判手続きを通じて遺産を分ける方法を提案してくれることもあります。

相続人が多いときのトラブル

相続人が多くなると、なかなか話し合いがまとまらなかったり、それぞれの相続人が遺産の分け方について全く異なる意向を持っていたりして、トラブルになることがあります。

相続人が多くなっても、遺産を分ける方法に変わりはありません。まずは話し合いで遺産分割をすることを目指し、話し合いがうまくまとまらない場合には調停・審判などの裁判手続きを通じて遺産を分けることもあり得ます。

相続人が多くなったためになかなか話し合いがまとまらないというトラブルに直面した場合には、できるだけ早く弁護士に相談し、調停や審判などの方法で遺産を分けるように試みましょう。

相続人が多く、なかなか話し合いがまとまらなかったとしても、そのことを理由に遺産分割の手続きを放置してしまうことはやめましょう。遺産分割の手続きを放置すればするほど、ますます遺産を分けることが難しくなります。

生前に特に被相続人のために貢献してきたことによるトラブル

相続人の一人が、被相続人の生前に特に被相続人を介護するなど貢献してきたことが原因で、より多くの取り分を主張するというトラブルがあります。

この場合には、「寄与分」を意識して遺産を分けることでトラブルを解決できる可能性があります。

相続には、「寄与分」という制度があります。これは、相続人が被相続人に対して療養看護などを尽くしたことにより被相続人の財産の維持・増加について特別の寄与をした場合に、その相続人がより多く遺産を分けてもらえる制度です。

寄与分は、単に生前に介護などをしただけでは認められないことも多くあります。

寄与分が認められるかの判断には専門的な知識が必要であり、弁護士に相談・依頼して判断してもらうのが望ましいといえます。

認識していない相続人が現れたことによるトラブル

例えば被相続人が前の配偶者との間で子どもをつくっていた場合など、知らないところに相続人がおり、認識していない相続人が現れてトラブルになるケースがあります。

このように認識していなかった相続人も、相続人である以上は遺産を受け取る権利があります。認識していた相続人の間だけでいったん遺産分割を終えても、後から知らない相続人が現れると、また遺産分割をやり直さなければなりません。

遺産分割を行うにあたっては、まず相続人を全て確定させてから行うことが大切です。相続人を全て確定させるためには、被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍謄本をしっかりと確認することが重要です。

被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍謄本を読み解き、認識していない相続人が存在しないかを把握する作業は、普段から戸籍謄本を読み解くことになれていない素人には難しい作業です。できれば、相続手続きに慣れている弁護士に相談・依頼して被相続人の戸籍謄本を確認してもらい、知らないところに相続人が存在していないかを確認してもらうとよいでしょう。

遺言書の内容に関するトラブル

被相続人が遺言書を遺していることも多くあるでしょう。しかし、その内容が「特定の相続人に遺産の全部を受け継がせる」というものである場合など、極端に偏っている場合などには、トラブルの原因となることがあります。

被相続人は、遺言書を遺すことによって遺産の分け方を指定することができます。しかし、その場合でも「遺留分」を侵害することはできません。

「遺留分」とは、相続人の生活保障のために認められた最低限度の遺産の取り分のことであり、遺留分の権利を持つ相続人は遺言などによって遺留分が侵害された場合にはその侵害された額を請求する権利を有しています。このことを「遺留分侵害額請求権」といいます。

被相続人は、遺言を書く段階で弁護士に相談して、各相続人の遺留分を侵害する内容にならないように遺言を遺すことが望ましいといえます。

遺留分を侵害する内容の遺言が遺されていた場合には、財産を受け取る相続人は遺言の内容がそのまま実現されるのではなく、侵害されている遺留分の額については各相続人に支払いをする必要があることを認識しておきましょう。

なお、遺言が遺されている場合でも、相続人全員の合意によって遺産分割を成立させる場合であれば、遺言のとおりに遺産を分けなくてもかまいません。内容が極端に偏っており、そのとおりに遺産を分けるとトラブルになるという場合には、相続人全員の合意によって相続人全員が納得できる形で遺産を分けるようにすることも大切です。

相続で揉めた時にはまず調停や審判で解決

「相続で揉めた時にはいきなり訴訟になるのかな?」と心配されている方もいるでしょう。

「訴訟」というと対応がとても大変なイメージもありますよね。しかし、相続で揉めた時にはいきなり訴訟をするわけではありません。まずは「調停」や「審判」で解決を図ります。

相続で揉めてしまい遺産分割協議がととのわない場合には、家庭裁判所において「遺産分割調停」の手続きを行って遺産を分けるように試みます。

遺産分割調停の手続きを行っても調停が成立しない場合には、自動的に「遺産分割審判」へと移行し、裁判官が審判の形で遺産分割をどのようにするべきか結論を示します。

審判結果に対して不服がある場合には即時抗告をすることができ、上級審でさらに審理をしてもらえるよう求めることができます。

即時抗告をしなかったり即時抗告審での結論が出たりするなどして、最終的な審判結果が確定した場合には、当事者は審判結果に拘束され、そのとおりに遺産分割を行わなければなりません。

遺産分割の調停と審判の違い

遺産分割の調停は、当事者である相続人の間で遺産をどのように分けるのかについて合意を成立させることを目的とした手続きです。

強制的に解決を図るものではありません。あくまでも合意によって解決を図る制度であるため、当事者である相続人が一人でも調停案に反対する場合には、調停は成立しません。

遺産分割の調停は、話し合いによって解決を目指す手続きだといえます。

これに対して、遺産分割の審判は、裁判所が公平かつ客観的な立場からどのように遺産を分けるべきか解決方法を提案し、強制的に解決を図る手続きです。

遺産分割の審判が下された場合には、たとえ反対している当事者がいる場合でも、最終的には審判の結果に強制的に拘束されることとなります。

遺産分割の審判は、裁判所の判断で強制的に解決を目指す手続きだといえます。

審判と訴訟の違い

審判は、対立する当事者の言い分を聴いてトラブルを解決するという点で訴訟に似ています。しかし、審判は訴訟とは異なる点がいくつかあります。

  • 訴訟は公開で行われるのに対して、審判は非公開で行われる
  • 審判は、訴訟で採用されているルールとは異なるルールが採用されており、裁判所は当事者が主張していない事柄も含めて審判の基礎とすることができる
  • 審判に対しては控訴ができず、代わりに即時抗告などをすることができる

審判は、訴訟とは異なり非公開で行われるため、親族間のトラブルが誰か知っている人にばれてしまうのではないかと不安に思うことなく、安心して裁判所に解決を任せることができます。

遺産分割は親族間のトラブルであって公開の場で解決するのになじまないことも、このような制度が取られている理由の一つといえるでしょう。

遺産分割調停や審判の申立て方法

遺産分割調停の申立ては、家庭裁判所に申立書を提出して行います。「家庭裁判所」は、離婚や相続など家庭内の紛争の解決を専門的に行っている裁判所であり、全国各地に設置されています。

遺産分割調停の申立てを管轄する家庭裁判所は、次のとおりです。

  • 相続人の一人の住所地を管轄する家庭裁判所
  • 当事者が合意によって定める家庭裁判所

申立てに必要な書類は、主に次のとおりです。

  • 申立書1通およびその写し(相手方の人数分)
  • 被相続人の出生時から死亡時までの全ての戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 相続人全員の住民票または戸籍の附票
  • 遺産に関する証明書(不動産登記事項証明書および固定資産評価証明書、預貯金残高の写しまたは残高証明書、有価証券の写しなど)

このほかにも、相続人がどのような人であるかによって、必要な書類は追加されたり異なったります。申立ての際に、相談している弁護士や裁判所の窓口の職員などによく確認するようにしましょう。

申立てにかかる費用は、被相続人1人につき収入印紙1,200円分です。また、裁判所が当事者などに連絡を取るために必要な郵便切手もあらかじめ裁判所に納める必要があります(具体的な額は裁判所の窓口に相談するようにしましょう)。

遺産分割調停に対して、遺産分割審判については、遺産分割調停が不成立になったことによって自動的に移行します。調停から審判へは何もしなくても自動的に移行するため、あらためて審判の申立てをする必要はありません。

相続で揉めた時に訴訟が行われるケース

遺産をどのように分けるかという遺産分割の方法そのものを訴訟で争うことはできません。遺産分割の方法そのものは、ここまでにご紹介したように調停や審判によって解決します。

しかし、遺産をどのように分けるかの前提となる法律問題や、遺産分割と関係があるものの別個の法律問題については、訴訟で解決したほうがよいものもあります。

ここからは、遺産分割に関連して訴訟で解決するべきトラブルについてご紹介します。

遺産の範囲に争いがあるケース:遺産確認訴訟

遺産の範囲に争いがあるケースでは、「遺産確認訴訟」を提起することがあります。

遺産の範囲に争いがあるケースとは、財産が隠されている疑いがある場合や、被相続人が相続人の知らないところで財産を持っている可能性がある場合など、遺産に含まれる財産の内容に争いがあるケースのことです。

相続人の地位に争いがあるケース:相続人の地位不存在確認訴訟

相続人の地位に争いがあるケースでは、「相続人の地位不存在確認訴訟」を提起して争います。

例えば、特定の相続人が相続人としての権利を失っている「相続欠格」に該当することを主張したり養子縁組が無効であることを主張したりして、特定の人について相続する権利がないことを争う場合には、このような訴訟を提起します。

遺言の有効性に争いがあるケース:遺言無効確認訴訟

遺言の有効性に争いがあるケースでは、「遺言無効確認訴訟」を提起して争います。

例えば、遺言の形式に不備があったり遺言に偽造・変造があることが主張されたりするなどして、遺言が無効であると主張されるケースには、この訴訟を提起して争われることがあります。

遺産分割協議の有効性に争いがあるケース:遺産分割協議無効確認訴訟

遺産分割協議の有効性に争いがあるケースでは、「遺産分割協議無効確認訴訟」を提起して争います。

これは、すでに行われた遺産分割協議が無効であることを主張する訴訟です。遺産分割協議が無効となるケースとは、遺産分割協議が無理やり迫られて合意させられた場合や遺産分割協議の前提となる事実について錯誤がある場合などです。

すでに行われた遺産分割協議について無効であることが認められた場合には、遺産分割はやり直されることとされます。

遺留分が侵害されたケース:遺留分侵害額請求訴訟

遺留分が侵害された場合には、「遺留分侵害額請求訴訟」を提起して、侵害された遺留分の額に応じた金銭を請求することができます。

兄弟姉妹を除く法定相続人(配偶者、子、親)には、相続の中で最低限相続できる財産の割合として「遺留分」が認められています。遺言の内容や遺産分割協議の結果として、これらの遺留分権利者が遺留分に満たない額の財産しか受け継ぐことができなかった場合には、より多くの財産を受け継いだ者に対して「遺留分侵害額請求」を行うことができます。これにより、遺留分を侵害する額について金銭を支払うよう請求をすることができます。

遺産の使い込みが判明したケース:損害賠償請求訴訟・不当利得返還請求訴訟

特定の相続人が、権限がないのに遺産を使い込んだ場合には、その相続人は使い込んだ遺産を返還するなどする義務を負います。また、それによって生じた損害を賠償する責任も負います。

使い込まれた遺産の返還を求めたり損害賠償を求めたりするためには、「損害賠償請求訴訟」「不当利得返還請求訴訟」を提起して行うことがあります。

相続で揉めた時に弁護士に相談・依頼するメリット

相続で揉めた時には、まずは揉めている相続人間で話し合いをしようと試みることが一般的でしょう。しかし、話し合いを重ねてもトラブルを解決できないことは多くあります。

相続で揉めてしまった時には、まずは弁護士に相談・依頼するようにしましょう。

相続で揉めた時に弁護士に相談・依頼することには、さまざまなメリットがあります。ここからは、相続で揉めた時に弁護士に相談・依頼するメリットについてご紹介します。

メリット1:弁護士が冷静な立場から解決策を提案してくれるためよりよい解決が望める

相続で揉めた時に弁護士に相談・依頼すると、弁護士が冷静な立場から解決策を提案してくれます。これにより、よりよい解決を図ることが望めます。

相続で揉めた時には、親族間のトラブルだということもあり、どうしても感情的になってしまいがちです。そんな時には、公平な立場の第三者である弁護士が間に入ることでトラブルの当事者が冷静さを取り戻して解決に向かうことが望めます。

冷静な立場からトラブルの解決に関わる弁護士であれば、トラブルの当事者だけでは思いつかない解決策も提案してくれます。

また、単に冷静な立場からの解決策を提案してくれるだけでなく、弁護士はほかの誰でもないあなたの味方であるため、常にあなたの立場に立ってあなたにメリットがある解決策を提案してくれます。

メリット2:弁護士ならどのように紛争を解決したらいいのか知っているので適切な方法を取ってくれる

ご自身だけではなかなか相続トラブル解決のために適切な方法を取ることが難しいものです。

相続トラブルを多く扱う弁護士であれば、どのようにトラブルを解決したらいいのかをよく知っています。このため、弁護士に相談・依頼することで、より適切な方法を取って相続トラブルの解決を図ってくれることが期待できます。

たとえば、調停や審判なども、弁護士であれば必要に応じて適切に対応してくれます。

調停や審判などの裁判手続きは、慣れていない人にとってはなかなか難しいものです。どのような書類を用意したらいいのか、どこに書類を提出したらいいのか、調停や審判などの場でどのように手続きを進めたらいいのかなどは、初めて調停や審判などを行う人にとっては、とまどってしまうことも多いでしょう。

また、全てご自身で対応しようとすると対応し切れないことも多いことかと思われます。

裁判手続きの専門家である弁護士に手続きを任せることで、調停や審判のための書類集めや裁判手続きなどを代わりに行ってくれるので、あなたが手を煩わせる必要はありません。

メリット3:弁護士があなたの代理人となってくれるので揉めた相手と直接連絡を取るストレスが減る

相続トラブルに巻き込まれると、トラブルの相手方とトラブル解決に向けて直接やり取りをしなければなりません。しかし、トラブルの相手方と直接やり取りをすることは、想像以上にストレスとなるものです。

あなたも、トラブルの相手方と直接やり取りをしたくはないと思っているかもしれません。また、場合によっては、感情的になってしまいトラブルがより悪化することもあり得ます。

弁護士に相談・依頼すると、弁護士があなたの代理人となってくれ、トラブルの相手方との連絡窓口となってくれます。このため、あなたが直接揉めている相手と連絡を取ることによるストレスが減ることが期待できます。

まとめ:相続で揉めた時にはまず調停・審判。自分では難しければ弁護士に依頼を

遺産をどのように分割するかなど、相続で揉めた時には、まずは調停・審判の手続きで解決を図ります。調停・審判の手続きは、訴訟ではありませんが、裁判所で行う紛争解決手続きの一つです。

調停・審判の手続きは、自分で行うこともできますが、自分で行うことが難しければ弁護士に依頼することで代理人として手続きを進めてくれます。

弁護士に依頼することには、代わりに手続きを進めてくれることのほか、あなたのためによりよい解決策を提案してくれることなど、さまざまなメリットがあります。

調停・審判の手続きでは解決しない場合など、一定の場合には、訴訟手続で解決を図ることになるケースもあります。訴訟となった場合には、弁護士に依頼しなければ手続きに対応することが難しいといえます。

相続で揉めた時には、まずは弁護士に相談するようにしましょう。また、必要に応じて、調停・審判の手続きを依頼しましょう。

弁護士に相談・依頼することには、さまざまなメリットがあります。弁護士に相談・依頼することで、よりよい解決を図れる可能性も高まります。

相続トラブルを多く扱う弁護士は、相続トラブルをどのように解決すればよいのかよく知っています。相続トラブルを扱う弁護士に相談・依頼すれば、あなたの味方となってトラブル解決のために力を尽くしてくれます。

相続で揉めた時には、ご自身で対応するのが難しそうだと少しでも思ったら、相続トラブルを多く扱う弁護士に相談・依頼するようにしましょう。

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