相続財産に空き家が含まれている場合には、本当に相続してよいのか、相続後にどのように有効活用するのかなどについて、慎重に判断をしてください。
預貯金や有価証券などの資産とは異なり、空き家などの不動産を相続するときには特有の注意点が存在します。
空き家を相続するデメリットやリスクを理解しておかなければ、空き家を相続したあとに想定外のトラブルに巻き込まれて、さまざまなコストや法的責任を追求されかねません。
そこで、この記事では、空き家を相続するかどうかの判断に迫られている人のために、以下の事項についてわかりやすく解説します。
- 空き家を相続するときの注意点
- 遺産に空き家が含まれているときの対処法
- 空き家を相続する際に把握しておくべき制度や法改正
- 空き家を相続するときに弁護士に相談・依頼するメリット
目次
- 1 空き家を相続するときの注意点8つ
- 2 空き家を相続するときの対処法6つ
- 3 相続した空き家を処分する際に把握しておくべき特例制度・法改正
- 4 空き家の相続が発生したときに弁護士に相談・依頼するメリット4つ
- 5 空き家の相続問題が発生したときはすぐに弁護士へ相談しよう
空き家を相続するときの注意点8つ
まずは、空き家を相続するときの8つの注意点について解説します。
- 固定資産税・都市計画税の負担を強いられる
- 維持・管理コストの負担を強いられる
- リフォーム費用の負担を強いられる
- 解体費用の負担を強いられる
- 放置するとどんどん老朽化が進む
- 資産価値が減少する
- 近隣住民との間でトラブルが生じる
- 行政上のペナルティを科される
【前提知識】空き家・特定空き家とは
空き家とは、建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地のことです。立木その他の土地に定着する物も含まれます(空家等対策の推進に関する特別措置法第2条第1項)。
次に、特定空き家とは、そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態又は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる空家を意味します(空家等対策の推進に関する特別措置法第2条第2項)。わかりやすく表現すると、不動産が以下のいずれかの状態にあると判断されると、特定空き家に該当するということです。
- そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
- そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
- 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
- その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
近年、空き家の増加によって防災や公衆衛生・景観などの観点で地域住民の生活環境に悪影響が及ぼされたり、有効活用されない土地のせいで経済的な悪循環が生じたりしています。
このような社会問題を改善するために、2015年5月26日、「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行されました。これによって、一定基準を満たす空き家が「特定空き家」と定義されて、現在では、所有者や管理者に対してさまざまな法的責任が課されることになっています。
1.空き家を相続すると固定資産税・都市計画税の負担を強いられる
空き家であろうが誰かが居住していようが、登記簿上の名義人である土地・建物の所有者は、固定資産税・都市計画税を負担しなければいけません。
ですから、相続で空き家を取得すると、それ以降は毎年固定資産税・都市計画税の納税負担を強いられます。
相続した不動産が特定空き家に指定されると税負担が重くなる
特に注意しなければいけないのが、空き家等対策の推進に関する特別措置法における管理不全空き家及び特定空き家に指定された場合です。
そもそも、住宅政策上の見地から、居住の用に供する住宅用地については、所有者の税負担の軽減を図るために、「固定資産税等の住宅用地特例」が適用されています。この特例により、土地が住宅用地に該当する場合には、以下のように固定資産税・都市計画税が減額されます。
- 小規模住宅用地(200㎡以下の部分):固定資産税は1/6、都市計画税は1/3まで減額
- 一般住宅用地(200㎡を超える部分):固定資産税は1/3、都市計画税は2/3まで減額
そして、市区町村から特定空き家・管理不全空き家の勧告を受けた場合には、固定資産税等の住宅用地特例の適用対象から除外されるので、固定資産税・都市計画税が最大6倍の負担増になってしまいます。
2.相続した空き家の維持・管理コストの負担を強いられる
空き家を相続した場合、空き家の維持・管理コストを負担しなければいけません。
たとえば、定期的に空き家を訪問して清掃などをおこなうには、ガス・電気・水道といった公共サービスを契約しておく必要があります。そのため、空き家を使っていようが放置したままにしようが、毎月公共料金を支払わなければいけません。
また、相続した空き家が遠方に所在している場合には、清掃などのためだけに交通費や時間をかけて訪問をしなければいけません。空き家の状態次第では、定期的に庭師に剪定をお願いしたり、外壁や屋根の補修などにも対応したりする必要があるでしょう。
3.相続した空き家のリフォーム費用の負担を強いられる
空き家を相続すると、空き家への引っ越しや、賃貸・売却などを希望する場合があります。
もちろん、空き家の状態が良く、現状のままでも使用継続可能な様子なら、最低限のリフォームで済むでしょう。
これに対して、老朽化が進んでいるなど現状のままでは使い道がない状態なら、本格的な大規模修繕をしなければいけません。
たとえば、水回りや内装の部分的なリフォームなら数十万円〜100万円前後で収まることもありますが、フルリフォームをする場合には数百万円〜数千万円の費用負担を強いられます。
4.相続した空き家の解体費用の負担を強いられる
相続した空き家をそのままの状態で使えないときには、建物を解体して土地だけで売却をしたり、解体後に駐車場やアパート経営をしたりするケースも少なくありません。
空き家の構造や敷地面積、庭の状況などの個別事情によって異なりますが、空き家の解体費用として数百万円の費用負担を強いられる点に注意が必要です。
5.空き家相続後にそのまま放置すると老朽化が進む
誰かが居住したり定期的にメンテナンスをしたりしなければ、建物はどんどん老朽化が進むものです。
ですから、空き家を相続した場合には、すぐに使い道を決める必要があります。
6.相続した空き家の資産価値はどんどん下落する
建物の資産価値は時々刻々と下落する性質があります。
たとえば、相続した空き家の売却を考えているなら、成約時期が遅れるほど高値での売却は難しくなるでしょう。
ですから、空き家の資産価値を活かしたいなら、相続で取得したあと、できるだけ早いタイミングで売却などの手続きを進めるべきだと考えられます。
7.相続した空き家が原因で周囲に迷惑をかけると法律問題が発生する
相続した空き家を放置すると、近隣住民などとの間でトラブルが生じる可能性があります。
たとえば、空き家の外壁などが倒壊して隣の住宅を傷つけてしまった場合、修繕費用などの賠償責任を問われます。
また、外壁が倒壊したときに通行人に怪我をさせてしまったケースでは、治療費などの賠償や慰謝料の支払いを求められかねません。
さらに、空き家が荒廃して不良などの溜まり場になっている場合、苦情がくるなどして、近隣住民との関係が悪化することもあるでしょう。
8.相続した空き家を放置しつづけると行政上のペナルティを問われる可能性がある
相続した空き家を放置して荒廃・危険な状態になると、特定空き家に該当する可能性があります。
まず、特定空き家・管理不全空き家に該当すると判断されると、市区町村から助言・指導・勧告・の順番で是正措置を求められます。勧告にも従わずに問題ある状態を放置しつづけると「50万円以下の過料」に処されます(空家等対策の推進に関する特別措置法第30条第1項、同法第22条第3項。)
また、特定空き家・管理不全空き家の所有者・管理者が市区町村からの勧告を無視すると、行政代執行法に基づいて必要な措置が採られる場合がありますが、このケースでは業者への依頼料や廃棄物の処分料などの金銭賠償を求められます(空家等対策の推進に関する特別措置法第22条第9項)。
さらに、特定空き家や管理不全空き家に該当した場合に固定資産税などが減税措置の対象外になる点については、上述のとおりです。
空き家を相続するときの対処法6つ
相続財産に空き家が含まれていると、相続手続き上、空き家をどのように扱うのかを判断しなければいけません。
ここでは、空き家が遺産相続の対象に含まれていたときの対処法や検討するべき選択肢について解説します。
- 空き家を引き継ぐのが面倒なら相続放棄を検討する
- 空き家を引き継ぐとしても可能な限り共有状態は避ける
- 空き家の売却可能性を検討する
- 空き家の有効活用方法を検討する
- 空き家を解体して更地として有効活用方法や売却可能性を検討する
- 空き家を寄付する
1.空き家を承継するのを避けたいなら相続放棄を検討する
ここまで紹介したように、空き家の相続には数多くの注意点・デメリットが存在します。また、空き家のような厄介な財産が遺産に含まれていると、遺産分割協議が難航するなど、遺産相続手続きも難航する可能性が高いです。
相続人のなかには、空き家の相続や遺産分割手続きへの参加自体を拒否したいと考える人も少なくはないでしょう。
このように、空き家に関する相続手続きを避けたい場合には、相続放棄が有力な選択肢のひとつです。
相続放棄とは、相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がないことです。相続放棄をすると、最初から相続人ではなかったとみなされるので、被相続人のプラスの財産・マイナスの財産すべてを承継せずに済みますし、遺産分割協議にも参加しなくてよくなります(民法第939条)。
ただし、相続放棄をする際には、以下の点に注意をしなければいけません。
- 空き家だけではなく、預貯金などのほかのプラスの財産も相続できなくなる
- 原則として、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヵ月以内に、家庭裁判所で申述手続きをしなければいけない
- 相続開始後、単純承認とみなされるような行為に及んでしまうと、相続放棄ができなくなる など
相続放棄の申述をすると、余程の事情がなければ、撤回・取り消しはできません。
そして、相続放棄をすると一切の相続ができなくなる以上、相続財産調査を丁寧に尽くしたうえで、慎重に相続放棄をするかどうかを判断してください。
2.空き家を相続するならできるだけ共有状態は避ける
相続財産の内容やほかの相続人の意向次第では、空き家を複数人で共有せざるを得ないケースも想定されます。
しかし、相続放棄をせずに空き家を承継する場合でも、ほかの相続人と共有で空き家を相続するのは可能な限り避けてください。
空き家のような不動産を共有したときのデメリット・リスクとして、以下のものが挙げられます。
- 空き家全体の売却・賃貸・増改築をする際には、原則として全員の同意が必要。一部の共有者が反対すると何もできなくなるので、空き家が負の遺産化する。
- 自分の共有持分だけを売却・賃貸などすることは可能だが、市場価値が極めて低廉になるし、ほかの共有者との関係性も悪化しかねない。
- ほかの共有者が共有持分を売却・賃貸などすると、まったくの無関係者との共有関係を強いられる。
- 共有者のひとりが死亡してさらに相続が発生したり共有者に離婚などの事象が発生したりすると、空き家をめぐる権利関係がどんどん複雑化して、子ども・孫世代に負担を押し付けてしまう。
- ほかの共有者に共有持分権を濫用される(鍵の無断付け替えなど)。 など
個別具体的な事情次第ですが、たとえば、遺産分割協議段階で空き家を売却して現金化したものを相続人同士で分ける、誰かが単独で相続をして不公平が生じないようにほかの財産の承継で帳尻を合わす、などの方法が適しているでしょう。
3.空き家の管理が難しいなら早期に売却する
空き家の有効活用方法が見つからなかったり、空き家を有効活用するための初期費用を用意するのが難しかったりする場合には、速やかに空き家の売却を検討してください。
空き家にかかわらず、建物は築年数が増えるほど資産価値が下落する性質があります。そして、空き家のように日常的に手入れがされていない物件は、特に市場価値が低くなる傾向が強いです。
ですから、今後空き家を所有しつづけることに何のメリットもないのなら、できるだけ早いタイミングで不動産業者に問い合わせをするなどして、手放す方向で動き出すべきでしょう。
4.空き家の有効活用を検討する
空き家を相続した場合、もしくは、これから空き家を相続するか迷っている場合には、空き家の有効活用方法を検討してください。
たとえば、空き家の有効活用方法として、以下のものが挙げられます。
- 賃貸物件
- シェアハウス
- 民泊
- カフェ、介護施設などの商業利用
- レンタルスペース、コワーキングスペース
- 駐車場
- トランクルーム
- 太陽光発電
- 資材置き場 など
どのような有効活用方法が適しているかは、建物の状態と市場ニーズ、立地、補助金制度の有無などの個別事情次第です。
投下コストや収益可能性などを総合的に考慮して、適切な方法を選択しましょう。
5.空き家を解体して更地にする
空き家を残した状態では売却や有効活用などが難しい場合には、空き家を解体して更地にしてしまうのも選択肢のひとつです。
建物とは異なり、土地は年数が経過しても資産価値が目減りすることはないので、上物を取り除くだけで市場価値が出る可能性があります。
ただし、更地にするには空き家の解体費用を負担する必要がある点に注意が必要です。
6.空き家を寄付する
相続した空き家の売却や有効活用が難しい場合には、寄付を検討してください。
相続先としては、地方公共団体、国、NPO法人・宗教団体・大学などの民間団体、隣地所有者などが挙げられます。
相続した空き家を処分する際に把握しておくべき特例制度・法改正
相続財産に空き家が含まれている場合に押さえておくべき制度について解説します。
- 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例
- 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例
- 相続土地国庫帰属制度
- 相続登記の義務化
小規模宅地等の特例
相続税に関する特例として、相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)が挙げられます。
小規模宅地等の特例とは、相続・遺贈によって取得した財産のうち、相続開始の直前において被相続人または被相続人と生計を同一にしていた被相続人の親族の事業の用または居住の用に供されていた宅地等については、一定要件を満たす限りにおいて、相続税評価額を最大80%減額する制度のことです。
小規模宅地等の特例は、相続税の高額な負担によって自宅や事業所などの生活基盤を失うことがないように配慮する目的で設けられました。
そのため、被相続人が死亡する前から何年も空き家の状態が継続していた場合には、小規模宅地等の特例を活用して、相続税の負担を軽減することはできません。
これに対して、死亡する直前まで被相続人が居住していたものの被相続人が亡くなることで誰も住む人がいなくなったような場合や、死亡する前から入院をしていて誰も居住していなかったものの被相続人の私物が置かれるなどして一応の生活空間として機能していたような場合には、空き家であったとしても小規模宅地等の特例が適用される可能性があります。
小規模宅地等の特例の適用対象になるかどうかは個別具体的な事情を前提に判断されるので、遺産相続トラブルへの対応が得意な弁護士や税理士まで相談をしてください。
参照:No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)
被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例
被相続人の空き家を売却したときには、被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例を利用して、所得税の節税を図ることができます。
被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例とは、相続または遺贈により取得した被相続人居住用家屋または被相続人居住用家屋の敷地等を、平成28年4月1日から令和9年12月31日までの間に売って、一定の要件を満たすときには、譲渡所得の金額から最高3,000万円までを控除できるという控除制度のことです。令和6年1月1日以後に行う譲渡で被相続人居住用家屋および被相続人居住用家屋の敷地等を相続または遺贈により取得した相続人の数が3人以上である場合は、控除限度額が2,000万円まで引き下げられます。
この特例の適用を受けるには、相続が発生する直前の居住実態、耐震基準の適合性、売却時期、売却価額などのさまざまな要件を満たす必要があります。
この特例が適用されるかどうかで所得税の金額が大幅に異なるので、被相続人の空き家の売却を検討している場合には、速やかに信頼できる弁護士や税理士までご確認ください。
参照:No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例
相続土地国庫帰属制度
令和5年4月27日に施行された相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律により、相続土地国庫帰属制度が開始しました。
相続財産に空き家などの不動産が含まれていた場合、不動産という資産を相続できる点にメリットを感じる人もいれば、「遠方に住んでいるから利用する予定がない」「管理をする余裕がない」などの理由から空き家を手放したいと考える人も少なくありません。
相続土地国庫帰属制度を利用すれば、相続や遺贈によって取得した土地について、一定要件を満たす場合に限り、国に引き取ってもらうことができます。
相続土地国庫帰属制度を利用するには、相続や遺贈で土地の所有権・共有持分を取得した人が、法務大臣に対して承認を申請する必要があります。そして、実地調査などを経た結果、所定の要件を満たすと判断された場合には、土地の所有権の国庫への帰属について法務大臣が承認をします。その後、土地の管理に要する10年分の標準的な費用の額を考慮して算定された負担金を納付することで、土地の所有権の国庫帰属手続きが完了します。
相続登記の義務化
2024年4月1日から、相続登記義務化制度がスタートしました。
これによって、被相続人が死亡して空き家を相続した場合には、相続で取得したことを知った日から3年以内に、もしくは、遺産分割から3年以内に、相続登記をする必要があります。正当な理由がないのに相続登記をしないと、10万円以下の過料に処されます。
相続登記義務化制度は、2024年3月31日以前に発生した不動産の遺産相続についても、2027年3月31日までに相続登記を済まさなければいけないとされています。
相続で取得した空き家を売却したり有効活用したりするには相続登記が必須です。弁護士や司法書士に相談・依頼をすればすぐに相続登記手続きを進めてくれるでしょう。
空き家の相続が発生したときに弁護士に相談・依頼するメリット4つ
さいごに、相続財産に空き家が含まれているときに弁護士へ相談・依頼する4つのメリットを紹介します。
- 空き家を相続するべきか、どのように相続するのが適切かを判断してくれる
- ほかの相続人との交渉・協議を任せることができる
- 遺産分割調停・審判、民事訴訟などの法的手続きに対応してくれる
- 空き家の相続や売却処分などの手続きをサポートしてくれる
空き家以外の遺産内容や相続人の関係性などを踏まえて適切な遺産分割方法を提案してくれる
空き家を相続するべきかどうか、相続するとしてどのような方法が適切かは、事案によって異なります。
たとえば、プラスの財産は空き家だけ、そのほかには多額の借金が存在するケースでは、原則として相続放棄が合理的な選択肢です。どうしても空き家を取得したい例外的な事情があるなら限定承認をすることも可能ですが、少なくとも単純承認をすると、被相続人が残した借金の返済に追われてしまいます。
また、相続財産に多種多様な財産が含まれている場合や、ほかの相続人との意見が噛み合わない場合には、誰がどの財産を承継するのか、空き家を売却するのかなどについて慎重な判断が求められます。
遺産相続問題への対応が得意な弁護士に相談・依頼をすれば、相続財産の構成内容、相続人の関係性やそれぞれの意向なども踏まえたうえで、空き家の相続についてどのような方針で向き合うのかについてアドバイスをもらえるでしょう。
ほかの相続人との交渉を任せることができる
相続人が複数いる場合には、遺産分割協議でほかの相続人と相続方法などについて話し合いをおこなう必要があります。
ところが、ほかの相続人が遠方に居住していたり、相続人同士の仲が悪く連絡を取り合うのが難しかったりすると、遺産分割協議がスムーズに進みません。また、場合によっては相続人の連絡先がわからなかったり、そもそも誰が相続人かも判断できなかったりするケースも少なくないのが実情です。
遺産相続トラブルを扱っている弁護士に相談・依頼をすれば、相続人調査や相続人との交渉を代理してくれるので、依頼者本人は時間・労力をかけたりほかの相続人と顔を合わせたりすることなく遺産分割協議を進めることができるでしょう。
遺産分割調停・審判や民事訴訟に対応してくれる
遺産分割協議がまとまらない場合には、遺産分割調停・遺産分割審判といった家庭裁判所の手続きを利用せざるを得ません。また、遺言書の内容に疑問がある場合には遺言無効確認訴訟を提起されたり、一部の相続人に不利な内容の遺言書が残されている場合には遺留分侵害額請求がおこなわれたりする可能性があります。さらに、特別寄与料や寄与分を主張する人物が登場すると遺産分割手続きは難航を極めます。
遺産相続トラブルの経験豊富な弁護士に相談・依頼をすれば、これらの遺産相続トラブルの手続き進行や証拠書類の準備に対応してくれるので、依頼者が不当に不利な遺産相続を強いられるリスクを軽減できるでしょう。
空き家を相続・処分するときの手続き的なサポートも期待できる
空き家を相続した場合、相続登記などの登記手続きを進めたり、売却するために資産価値を評価したりする必要に迫られます。
弁護士に相談・依頼をすれば、空き家を処分・有効活用などするために必要な準備や実務的な見地からのアドバイスを期待できるでしょう。
空き家の相続問題が発生したときはすぐに弁護士へ相談しよう
空き家を相続するときには、事前に空き家の有効活用方法などを吟味したうえで、相続放棄をするのか、相続するとして今後どのように取り扱うのかなどを慎重に判断しなければいけません。
注意点を踏まえずに空き家を単純相続してしまうと、空き家の負の遺産としての側面だけが負担になり、いつまでも金銭面やその他のコストを強いられます。
ですから、相続財産に空き家が含まれている場合には、相続放棄・単純承認・限定承認の判断を下す前に、できるだけ早いタイミングで弁護士に相談することを強くおすすめします。
遺産相続相談弁護士ほっとラインでは、空き家をめぐる遺産相続問題への対応が得意な弁護士を多数紹介中です。弁護士に相談するタイミングが早いほど有利で公平な遺産相続結果を実現しやすくなるので、速やかに信頼できる弁護士までお問い合わせください。