相続財産が隠されていた場合には、隠匿財産を調査して、遺産分割の取り消しや不当利得返還請求、遺産分割のやり直しを目指す必要があります。
ただし、どのような相続財産が隠されていたかを調査するのは簡単ではありません。
たとえば、被相続人の預貯金口座から多額の現金が引き出されていた場合には、それが遺産の隠匿なのか、医療費や介護費などの費用として正当に使用されたのかを調べるには、金融機関の取引履歴をチェックしたり、引き出した人物の周辺でお金の使い込みがあったのかを調査したりする必要があるからです。遺産相続実務に詳しくない素人だけでこれらの作業を進めることはできないでしょう。
そこで、この記事では、相続財産が隠されていた疑いがある人のために、以下の事項についてわかりやすく解説します。
- 相続財産が隠されていたときの対処法
- 隠されいていた相続財産を調べる方法
- 相続財産が隠されていたときの注意点
- 相続財産が隠されているおそれがある具体的なケース
- 相続財産が隠されていた疑いがあるときに弁護士に相談・依頼するメリット
目次
相続財産が隠されていたときの対処法4つ
まずは、相続財産が隠されていたときの対処法4つを解説します。
- 隠されていた相続財産を調査する
- 遺産分割手続きをやり直す
- 生前贈与の無効などを主張する
- 不当利得返還請求をする
なお、相続財産の隠蔽が発覚したタイミングや、隠されていた金額などによって、対応方法の組み合わせなどは異なります。詳しくは遺産相続に強い弁護士までお問い合わせください。
どれだけの相続財産が隠されていたのかを調査する
被相続人の財産を公平・公正に相続するには、遺産の構成内容を正確に把握する必要があります。
ですから、相続財産が隠されていた場合や、相続財産が隠されている疑いがあり遺産の全貌を把握できない場合には、相続財産の構成内容を正確に調査するのがファーストステップです。
相続財産を隠蔽した人物に任意開示を求める
相続財産を隠した人物を特定できているなら、その人物に任意開示を求めるのも選択肢のひとつです。
隠蔽した犯人が自ら隠した財産を申告すれば、こちら側が時間や労力をかけて隠蔽された財産を調査する必要はなくなります。
ただし、自己申告された内容が真実だと信じるのはハイリスクですし、そもそも遺産を隠すような悪質な人物が素直に任意開示に応じるとは考えにくいでしょう。
ですから、相手方が任意開示に応じない場合や、任意開示に応じたとしてもその内容の信憑性を確認する必要性がある場合には、次項以下の方法で相続財産を調査してください。
相続税の申告書の開示を求める
「財産を取得した各人の課税価格の合計額」から「遺産に係る基礎控除額」を引いた「課税遺産総額」がプラスになる場合には、相続税の申告・納付義務が課されます。「遺産に係る基礎控除額」は、「3,000万円 + (600万円 × 法定相続人の数)」の計算式で算出します。
つまり、相続財産を隠した疑いがある人物の相続税の申告書をチェックすれば、隠蔽の疑いがある人物がどのような財産を申告していることが判明するため、財産が隠されていたかどうかをチェックできるということです。
原則として個人情報である他人の相続税申告書を第三者が閲覧することはできませんが、共同相続人などの一定の利害関係がある人物であれば、例外的にほかの共同相続人が提出した相続税申告書を閲覧できる場合があります。税務署の申告書等閲覧サービスの利用手続きが必要なので、閲覧申請する人物以外の相続人全員の実印を押印した委任状及び印鑑登録証明書をご準備ください。
参照:申告書等閲覧サービスの実施について(事務運営指針)|国税庁HP
隠されていた被相続人の預貯金の調べかた
まずは、被相続人がどの金融機関に口座を解説していたかを調査します。
被相続人が利用していた金融機関を特定する方法として、以下のものが挙げられます。
- 通帳
- キャッシュカード
- 郵便物
- 取引明細書
- スマートフォンやパソコンのアプリ、閲覧履歴、メール
- 金融機関の名前が入った粗品・カレンダー・名刺
- 生活圏内にある金融機関のリストアップ など
金融機関を特定できたら、各金融機関に問い合わせをして全店照会をしてもらい、残高証明書や取引履歴を取得しましょう。
その際には、被相続人の死亡がわかる戸籍謄本、相続人であることを示す戸籍謄本、印鑑証明書、実印、本人確認書類などの必要書類を準備しなければいけません。金融機関によって必要書類は異なるので、直接お問い合わせください。
たとえば、不自然に高額の預貯金が引き出されていたり、被相続人が生前証言していた金額が口座に残っていなかったりする場合には、相続財産が隠されている可能性があります。
参照:口座管理法制度って知っていますか?|デジタル庁HP
隠されていた被相続人の貸金庫の調べかた
まずは、被相続人が取引をしていた金融機関に対して貸金庫を利用していたかを確認してください。
また、貸金庫の利用料金は半年に2回か1年に1回のペースで口座から引き落とされるのが一般的です。被相続人の預貯金通帳の取引履歴を確認して、貸金庫利用料が引き落とされていれば、その金融機関に貸金庫があることがわかります。
さらに、金融機関には貸金庫の開扉履歴が記録されているので、被相続人以外の人物が貸金庫の中身を持ち出したかチェックできます。
遺産分割協議の際の財産目録に貸金庫に預けられていたであろう財産が記載されていなかった場合や、貸金庫の存在自体を隠されていた場合などでは、一部の相続人に財産を隠蔽されている可能性があるといえるでしょう。
隠されていた被相続人名義の不動産の調べかた
被相続人が所有していた不動産も遺産相続の対象です。一般的に、不動産は価額が高くなることが多いため、遺産分割手続きに大きな影響を与えます。
被相続人が所有していた不動産を調べる第1の方法として、納税通知書の確認が挙げられます。不動産を所有していると、毎年4月〜6月に固定資産税・都市計画税の納付書が郵送されます。納税通知書に記載されている土地の地番・建物の家屋番号をチェックしてください。
ただし、納税通知書で把握できるのは、課税対象になっている不動産だけです。たとえば、課税対象には含まれない私道や墓地を被相続人が所有している場合には、納税通知書でその存在を知ることはできません。このような課税対象外の不動産を確認するには、権利証・登記識別情報通知の取得が不可欠です。
被相続人の不動産を調査する第2の方法は、名寄帳の確認です。名寄帳とは、市区町村が固定資産税を課税するために作成する固定資産課税台帳を所有者ごとに一覧表形式でまとめた書類のことです。名寄帳には、被相続人が所有していた不動産がすべて記載されています。ただし、名寄帳で確認できる不動産は、その市区町村内に所在するものに限られます。
以上の方法で被相続人の所有不動産の地番・家屋番号が判明すれば法務局で登記簿謄本(登記事項証明書)が手に入るので、被相続人の隠されていた不動産も把握できるでしょう。
隠されていた被相続人名義の株式などの有価証券の調べかた
上場株式、国際、投資信託などの有価証券については、証券会社を通じて取引をされているのが一般的です。ですから、被相続人が所有していた有価証券を把握するには、証券会社の特定が必要です。
たとえば、証券会社からの郵便物、口座開設申込書、配当金が振り込まれた通帳の履歴などをチェックすれば、証券会社が判明するでしょう。
相続人に対する情報開示の際の手続きは証券会社ごとに異なります。詳しくは各証券会社までお問い合わせください。
遺産分割手続きをやり直す
遺産分割手続きが終了してから、相続財産が隠されていたことが判明した場合、遺産分割手続きのやり直しを検討してください。
まず、相続財産を隠蔽していた人物を含む相続人全員の合意があれば、すべての相続財産を対象に遺産分割協議をやり直すことができます。
これに対して、遺産分割手続きの全部やり直しに同意しない相続人がいるケースでは、以下のような対応が考えられます。
- すでに成立した遺産分割の内容を前提として、新たに見つかった相続財産についてのみ遺産分割協議をおこなう
- すべての相続財産を対象とした遺産分割手続きやり直しを目指して、遺産分割調停・遺産分割審判・遺産分割の無効確認訴訟などの法的措置をとる
相続財産が隠されていたことを理由に遺産分割手続きのやり直しが認められるか
遺産分割協議のやり直しは、相続人全員の同意があることが前提です。
相続人全員の同意が得られない状況で遺産分割協議をやり直すには、以下のような事実関係が必要です。
- 相続財産を意図的に隠されていたなど、遺産分割手続きにおいて詐欺があった
- 相続財産が隠されているか調べている過程で、「余計なことをすると痛い目に合うぞ」などの強迫を受けた
- 入念に相続財産調査をしたにもかかわらず、相続財産が隠されていることに気付かず、錯誤状態で遺産分割手続きを進めてしまった など
相続財産が隠されていた事実が判明したことを理由に相続放棄できるか
過去の遺産分割手続きの際には相続財産の一部を承継したものの、隠されていた相続財産の内容次第では、相続放棄を選択したくなることもあるでしょう。
しかし、相続放棄をするには、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内(熟慮期間)に家庭裁判所で相続放棄の申述手続きをしなければいけません。
熟慮期間経過後に相続放棄をするには、熟慮期間内に相続放棄ができなかった相当な理由を家庭裁判所に説明する必要があります。相続財産が隠されていたなどの事情を示す客観的証拠を用意しなければいけないので、必ず弁護士に相談・依頼をしてください。
生前贈与の無効などを主張する
被相続人が死亡する前に特定の人物に生前贈与で財産を譲り渡していた場合には、以下のような対応策が考えられます。
- 認知症を患っている状況で生前贈与契約を締結していたなどの事情がある場合には、生前贈与の無効確認訴訟などを提起する
- 生前贈与によって遺留分が侵害されていた場合には、遺留分侵害額請求権を行使する
- 遺産分割手続きをやり直して贈与を受けた人物の特別受益を主張する
不当利得返還請求をする
隠していた相続財産を無断で自分のものにしていた事実が発覚したときには、この人物に対して不当利得返還請求権を行使して、隠匿分の財産を相続財産に戻させたうえて遺産分割手続きをやり直すなどの対応策が考えられます。
第七百三条 法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。
(悪意の受益者の返還義務等)
第七百四条 悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う。
引用:民法|e-Gov法令検索
相続財産が隠されていた事実が発覚したときの注意点4つ
相続財産が隠されていたときの4つの注意点を紹介します。
- 消滅時効に注意する
- 税の二重負担に注意する
- 警察の介入は期待できない
- 隠された相続財産が費消されていると回収できないリスクがある
消滅時効に注意する
相続人全員の同意があれば、遺産分割協議のやり直しはいつでもおこなうことができます。
しかし、相続財産を隠した相続人が遺産分割協議のやり直しに同意しないケースは多いです。
そして、このようなケースでは、遺産分割協議の取り消しをしたり、不当利得返還請求をしたりすることによって、公平な遺産相続の実現を目指さなければいけません。
ここで注意を要するのが、取消権や不当利得返還請求権には消滅時効制度が適用されるため、以下の消滅時効期間を経過すると、遺産分割の取り消しや相続財産を隠匿した人物に対する不当利得返還請求が認められないという点です。
【不当利得返還請求権の消滅時効】
- 相続財産を隠された事実が判明した時点から5年
- 相続財産を隠された時点から10年
第百六十六条 債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
二 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。
2 債権又は所有権以外の財産権は、権利を行使することができる時から二十年間行使しないときは、時効によって消滅する。
3 前二項の規定は、始期付権利又は停止条件付権利の目的物を占有する第三者のために、その占有の開始の時から取得時効が進行することを妨げない。ただし、権利者は、その時効を更新するため、いつでも占有者の承認を求めることができる。
引用:民法|e-Gov法令検索
【詐欺、脅迫、錯誤を理由とする取消権の消滅時効】
- 相続財産が隠された事実が判明した時点から5年
- 相続財産が隠された時点から20年
第百二十六条 取消権は、追認をすることができる時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。
引用:民法|e-Gov法令検索
被相続人が死亡してから過去の相続財産隠しが判明するまでに相当の期間が経過していたり、相続財産隠しが発覚してから長らく問題解決に向けて動き出していなかったりする場合には、消滅時効の中断や更新を目指した対応が必要なので、速やかに相続財産隠しをした人物に対して内容証明郵便を送付するなどの法的措置をとってください。
税の二重負担に注意する
過去の遺産分割手続きを詐欺や錯誤を理由に取り消し、遺産分割手続きをやり直した場合には、税の二重課税の問題は発生しません。
これに対して、相続人全員の同意を前提として遺産分割手続きをやり直すケース(任意でのやり直し)では、贈与税・譲渡所得税・不動産取得税・登録免許税などが二重課税されるリスクがあります。
つまり、相続財産を隠した人物が遺産分割手続きのやり直しに同意をすればスムーズに公平な遺産分割実現に向けて動き出すことができる反面、税負担が重くなるリスクがあるということです。
その一方で、相続財産を隠した人物が遺産分割手続きのやり直しに応じないと取消権や不当利得返還請求権を行使するなどの手続き上の負担を強いられるものの、税の二重負担の問題は強いられません。
どちらのやり方を選択したほうがメリットが大きくなるかを判断するのは難しいので、必ず遺産相続問題への対応が得意な弁護士に相談・依頼をしてください。
相続財産隠しには警察は介入してくれない可能性が高い
相続財産隠しをした人物については、窃盗罪・詐欺罪・横領罪といった犯罪類型が成立する可能性があります。
第二百三十五条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
(詐欺)
第二百四十六条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の拘禁刑に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
(横領)
第二百五十二条 自己の占有する他人の物を横領した者は、五年以下の拘禁刑に処する。
2 自己の物であっても、公務所から保管を命ぜられた場合において、これを横領した者も、前項と同様とする。
(業務上横領)
第二百五十三条 業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の拘禁刑に処する。
引用:刑法|e-Gov法令検索
ただし、相続財産を隠した人物が、配偶者、直系血族、同居の親族である場合には、親族相盗例が適用されるため、窃盗罪・詐欺罪・横領罪は成立しません。
第二百四十四条 配偶者、直系血族又は同居の親族との間で第二百三十五条の罪、第二百三十五条の二の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯した者は、その刑を免除する。
2 前項に規定する親族以外の親族との間で犯した同項に規定する罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
3 前二項の規定は、親族でない共犯については、適用しない。
引用:刑法|e-Gov法令検索
親族相盗例が適用される場面では最終的に刑事罰が免除されるため、警察が関係者に事実関係を聴取することはあったとしても、刑事責任を問うために刑事手続きが進められることは期待できません。
ですから、相続財産が隠されていた事実が発覚したとしても警察を頼ることはできないと理解しておきましょう。
使い込まれた遺産を回収できないリスクがある
相続財産が隠されていた事実が発覚しても、必ずしも隠匿された財産を取り戻すことができるとは限りません。
というのも、遺産を隠匿した犯人が相続財産を使い込んでしまっている可能性があるからです。
遺産の使い込みが発覚して、相続財産がなくなっているときには、強制執行をかけて犯人の預貯金や不動産などの財産を差し押さえる必要があります。
しかし、遺産を使い込んだ犯人に目ぼしい財産が残っている確証はありません。このような事態におちいると、相続財産を回収するのは困難になってしまいます。
ですから、相続財産が隠されていた事実が発覚した場合には、犯人が財産を費消する前に法的措置をとるべきだといえるでしょう。
相続財産が隠されているか疑わしいケース3つ
相続財産を隠した人物が、自ら素直に遺産の隠匿を申告することは想定しにくいです。
ですから、以下のような事実関係がある場合には、相続財産が隠されている可能性を考慮した対応が必要です。
- 相続財産を管理していた相続人が財産目録などの詳細を明らかにしてくれない
- 被相続人名義の預貯金口座から詳細不明の出金履歴がある
- 被相続人が所有していたはずの財産が見当たらない
相続財産を管理していた相続人が詳細を明らかにしてくれない
被相続人が死亡すると、遺産分割手続きのために、被相続人がどのような相続財産を所有していたかを調査する必要があります。
その際には、被相続人ともっとも近い関係にあった人物や、被相続人の財産を管理していた人物が、相続財産調査の主導権を握るのが一般的です。
ですから、遺産相続が発生したにもかかわらず、相続財産について詳しい相続人が詳細を明らかにしようとしない場合には、相続財産が隠されていると疑いの目を向けて、自分で相続財産の調査を開始するべきだと考えられます。
被相続人名義の口座から詳細不明の出金履歴がある
被相続人の預貯金口座の取引履歴を開示した結果、詳細不明の出金履歴が判明することがあります。
お金を引き出したと思われる人物に事情説明を求めた結果、出金理由について合理的な説明を得ることができない場合には、相続財産隠しをされた可能性が高いでしょう。
被相続人が所有していたはずの財産が見当たらない
生前、被相続人が所有していると話していた財産が見当たらない場合には、何者かが相続財産を隠した可能性があります。
たとえば、預貯金や不動産、有価証券であれば、この記事で紹介した相続財産調査によって誰がどこに持ち出したのかを把握することは可能です。
これに対して、貴金属類や自宅に保管していた現金などについては、物理的に隠されてしまうと追跡するのは難易度が高いでしょう。
ですから、被相続人が死亡して相続が発生したときには、できるだけ早いタイミングで遺品整理などに着手して、相続財産が隠されるリスクを軽減するのが重要だと考えられます。
相続財産が隠されていたときに弁護士へ相談・依頼するメリット3つ
さいごに、相続財産が隠されていた疑いがあるときに弁護士に相談・依頼するメリットを3つ紹介します。
- 相続財産が隠されていた証拠を収集してくれる
- ほかの相続人との協議を進めてくれる
- 調停・審判・民事訴訟などの裁判所の手続きにも対応してくれる
相続財産が隠されていた証拠を収集してくれる
相続財産が隠されていた疑いがあるときには、真っ先に遺産が隠匿された証拠を収集する必要があります。
しかし、金融機関への照会や財産目録の読み解き、隠匿した犯人の動向などをチェックするのは簡単ではありません。
弁護士に相談・依頼をすれば、相続財産が隠されていた証拠をスピーディーに収集するなどして、遺産の取り戻しや公平な遺産分割実現に向けた準備活動を進めてくれるでしょう。
ほかの相続人との協議を代理してくれる
相続財産が隠されていた事実が発覚した場合、遺産分割のやり直しや隠匿された財産の返還などについて、ほかの相続人との間で話し合いをしなければいけません。
しかし、遺産相続の当事者だけで話し合いを進めようとしても、お互いが感情的になって冷静な協議が難しいことが多いです。そして、円滑な話し合いが進まなければ、知らない間に相続財産が費消されるなどして、遺産を取り戻すことさえ難しくなってしまいます。
遺産相続問題への対応が得意な弁護士に相談・依頼をすれば、客観的な証拠を提示しながらほかの関係者との話し合いを進めてくれるので、遺産分割のやり直しなどをスムーズに進めることができるでしょう。
調停・審判・民事訴訟の手続きを代理してくれる
相続財産が隠された疑いがある事案において、当事者間で遺産分割のやり直しなどについて合意に至らない場合には、家庭裁判所の調停・審判手続きや民事訴訟などを利用せざるを得ません。
しかし、これらの裁判所の手続きを利用するには、必要書類を準備したり、期日に出頭したりする必要があります。仕事や家事・育児などに追われているなかで、複雑な裁判所の手続きを同時並行で進めるのは簡単ではないでしょう。
遺産相続問題の経験豊富な弁護士へ依頼をすれば、これらの裁判所手続きを全面的に代理してくれるので、依頼者は時間や労力をかけずに公平な遺産相続実現を目指すことができます。
相続財産隠蔽の疑いがあるときには弁護士へ相談しよう
相続財産が隠された疑いがあるときには、できるだけ早いタイミングで弁護士に相談・依頼をしてください。
弁護士への相談・依頼が遅れると、隠蔽された遺産が費消されて財産を取り戻すことができなくなるからです。
また、遺産が隠されたかどうかにかかわらず、被相続人が死亡したタイミングで弁護士に相談をしておけば、迅速に相続財産調査を進めてくれるので、相続財産が隠されるリスク自体を大幅に軽減できるでしょう。
遺産相続相談弁護士ほっとラインでは、相続財産隠しなどの遺産相続トラブルへの対応が得意な弁護士を多数紹介中です。法律事務所に相談するタイミングが早いほど有利な状況を作りやすくなるので、速やかに信頼できる弁護士までお問い合わせください。