相続財産調査を自分でする方法とは?遺産ごとの調べ方や相談が推奨される専門家、弁護士に依頼するメリットを解説

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遺産分割協議を進めるには、適切な相続財産調査が不可欠です。

遺産には、預貯金、株式、不動産などのプラスの財産だけではなく、借金、ローン、保証債務、滞納していた税金などのマイナスの財産まで幅広く含まれるので、各相続人が遺産相続について適切な判断を下せるように、速やかに相続財産調査をおこないましょう

しかし、自分だけで被相続人が所有していた財産を漏れなく調査するのは簡単ではありません。たとえば、借金の存在を知らずに単純承認をしてしまうと、後日、債権者から返済を求められて借金生活を強いられる可能性もあります。

そこで、この記事では、相続財産調査について悩みを抱えている人のために、以下の事項についてわかりやすく開設します。

  • 相続財産ごとの調査方法
  • 相続財産調査が必要な理由
  • 相続財産調査をスムーズにおこなうポイント
  • 相続財産調査を弁護士などの専門家に相談・依頼するべき理由

相続財産調査は自分でできる?財産ごとのやり方を紹介

被相続人が死亡すると、被相続人の財産に属した一切の権利義務について相続が発生します。

(相続の一般的効力)
第八百九十六条 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。
引用:民法|e-Gov法令検索

それでは、遺産にどのような相続財産が含まれているかは、どのように調査するのでしょうか。

ここでは、代表的な相続財産ごとの調査方法について、それぞれ紹介します。

  • 預貯金の調査方法
  • 不動産の調査方法
  • 貸金庫の調査方法
  • 有価証券の調査方法
  • デジタル財産の調査方法
  • 生命保険の調査方法
  • 借金やローンなどのマイナス財産の調査方法

預貯金の調査方法

まずは、被相続人がどこの金融機関で口座を開設していたかを調査してください。

被相続人の自宅に保管されている通帳やキャッシュカード、スマートフォンのアプリ、金融機関からの郵便物、カレンダーやボールペンなどの贈呈品などがあれば、金融機関を特定できるでしょう。

そして、被相続人が口座を保有している金融機関が判明したら、取引履歴(取引明細書)を開示請求することで、被相続人がどれだけの預貯金を保有していたかを確認できます。通常、金融機関は利用者の取引履歴などの情報を10年間は保管しています。

金融機関に対する取引履歴の開示請求は、相続人ひとりだけでも可能です。

金融機関は,預金契約に基づき,預金者の求めに応じて預金口座の取引経過を開示すべき義務を負うと解するのが相当である。そして,預金者が死亡した場合,その共同相続人の一人は,預金債権の一部を相続により取得するにとどまるが,これとは別に,共同相続人全員に帰属する預金契約上の地位に基づき,被相続人名義の預金口座についてその取引経過の開示を求める権利を単独で行使することができるというべきであり,他の共同相続人全員の同意がないことは上記権利行使を妨げる理由となるものではない。
参考:平成21年1月22日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所 平成18(ネ)5846

取引履歴を開示請求するときの必要書類

金融機関に被相続人の取引履歴を開示請求する際には、以下のような書類などが必要です。

  • 被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本
  • 相続人であることを証明する戸籍謄本
  • 法定相続情報一覧図
  • 相続人の印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
  • 相続人の身分証(運転免許証など)
  • 実印

金融機関によってはほかにも提出用書類を求められることがあるので、詳しくは金融機関まで直接お問い合わせください。

被相続人が口座開設していた金融機関が不明のときはどうする?

まず、金融機関では、口座を開設している支店がわからなくても、全店照会サービスによって全支店の口座情報の有無を確認してくれます。被相続人が口座を開設していた可能性がある金融機関が判明したなら、全店照会をおこなってもらいましょう。

次に、2025年4月からスタートした相続時預貯金口座照会制度を利用するのも選択肢のひとつです。

相続時預貯金口座照会制度とは、預金保険機構に対して被相続人が保有していた金融機関の預貯金口座の情報を求める制度のことです。被相続人のマイナンバーに紐付けられた口座情報、かつ、被相続人が死亡してから10年以内のものに限り、相続時預貯金口座照会制度で把握できます。

相続時預貯金口座照会制度は、預金保険機構の委託先であれば、実際に取引がない金融機関にも申し込み可能です。申し込み1件につき5,060円(税込)が必要で、照会結果の通知まで1ヶ月程度の期間を要します

【参照】相続時預貯金口座照会のお申込みにあたって|預金保険機構

不動産の調査方法

不動産は資産価値が高い遺産なので、漏れがあると、遺産分割協議における各相続人の判断に悪影響が生じる可能性が高いです。

まずは、被相続人が不動産を所有している場合、毎年4月〜5月に固定資産納税通知書が送付されているはずなので、自宅などから探し出してください。固定資産税納税通知書には、その市区町村に所在する被相続人名義の不動産がすべて記載されているので、不動産の調査に役立つでしょう。

ただし、固定資産税納税通知書だけでは、以下の不動産のチェック漏れが発生する可能性があります。

  • 移転登記未了の先代の土地・建物を被相続人が相続で取得していた場合
  • 被相続人が固定資産税が課税されない不動産(公衆用道路、ため池、水路など)を所有している場合

このように、固定資産税納税通知書をチェックするだけでは被相続人が所有していた不動産を調査しきれない可能性があるので、相続財産調査をする際には、名寄帳(固定資産課税台帳記載事項証明書)や公図を確認して、被相続人が所有していた土地・建物を見つけ出しましょう

貸金庫の調査方法

被相続人が貸金庫を契約していた場合、貸金庫の中身も遺産相続の対象です。また、貸金庫から遺言書などの重要な書類などが見つかる可能性もあります。

ですから、被相続人がどこの金融機関に貸金庫を開設していたかを調査する必要があります。

貸金庫の代表的な調査方法は以下のとおりです。

  • 預貯金通帳で貸金庫利用料の引き落とし履歴をチェックする
  • 口座を開設していた金融機関や生活圏内の銀行に故人が貸金庫を契約していたかを問い合わせる

貸金庫が見つかった場合、金融機関が定める所定の手続きを踏まえて、貸金庫を開扉し、中身を取り出さなければいけません

貸金庫の中身をめぐって遺産隠しなどのトラブルが生じることが多いので、被相続人が貸金庫を契約していたケースでは、弁護士への相談・依頼がおすすめです

有価証券の調査方法

被相続人が保有していた株式・国債・社債・投資信託などの有価証券も遺産相続の対象です。

まずは、被相続人が株式などの取引に使っていた証券会社を特定することから始めましょう。被相続人に届いた郵便物(取引残高報告書、保有有価証券残高報告書など)やスマートフォンのアプリなどから調査可能です。

証券会社が判明したら、以下の必要書類を用意して、残高証明書の発行請求をします。残高証明書には保有銘柄や保有株数が記載されているので、有価証券の価額を算定してください。

  • 発行請求書
  • 被相続人の死亡が確認できる戸籍謄本
  • 請求者が相続人であることが確認できる戸籍謄本
  • 請求者の印鑑証明書
  • 請求者の実印
  • 請求者の本人確認資料(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 発行手数料

もし、被相続人がどこの証券会社を利用していたかわからないなら、証券保管振替機構(JASDEC/ほふり)に発行済加入者情報の開示請求をするのがおすすめです。

証券保管振替機構とは、内閣総理大臣及び法務大臣から指定を受けた「社債、株式等の振替に関する法律(振替法)」に基づく振替機関のことです。上場株式や公共債、社債、短期社債、投資信託など、証券市場における有価証券の振替など、証券決済インフラ業務をおこなっています。

発行済加入者情報の開示請求をする際には、以下の書類を提出する必要があります。

  • 開示請求書
  • 法定相続情報一覧図
  • 請求者の本人確認資料(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 相続人と被相続人の関係を示す戸籍謄本
  • 被相続人の住民票の除票
  • 発行手数料(6,050円(税込))

【参照】登録済加入者情報の開示請求|証券保管振替機構

デジタル財産の調査方法

被相続人が所有していた仮想通貨、暗号資産、NFTなどのデジタル財産も遺産相続の対象です。

被相続人が使用していたスマートフォンやパソコン、通帳の取引履歴などからデジタル資産の売買などに使っていた仮想通貨取引所を特定し、詳細について問い合わせをしてください。

仮想通貨やNFTアートの資産価値を算定するのは容易ではありません。というのも、取引市場が閉鎖的なので、遺産相続発生時の価額を把握するには、取引実態や市場の動向などを個別的に分析しなければいけないからです。また、デジタル資産を相続で取得するには、相続人側で口座などを開設する必要もあります。ですから、相続財産に仮想通貨やNFTアートなどが含まれている可能性があるときには、できるだけ早いタイミングで弁護士に相談・依頼をして、相続財産調査の段階から手続きを一任することを強くおすすめします

生命保険の調査方法

被相続人が加入していた生命保険は、一定の場合に相続税の課税対象になります。また、相続税の対象にはならないとしても、被相続人が契約していた生命保険を特定しなければ、死亡保険金などを受け取ることができません。

ですから、遺産相続が発生したときには、被相続人が加入していた生命保険などの保険契約を特定する必要があります。

自宅などに契約書が保管されていた場合、保険会社に直接問い合わせをすることで死亡保険金などを受け取ることができます。

これに対して、被相続人が契約していた生命保険がわからないときには、生命保険契約照会制度の利用が不可欠です。

生命保険契約照会制度とは、親族などが死亡したり認知判断能力が低下したりしたときに、当該親族などが保険契約者または被保険者になっている生命保険契約の有無を一般社団法人生命保険協会に確認できる制度のことです。Web申請なら6,000円、書面審査なら7,000円の調査費用が発生します。

【参照】生命保険契約照会制度のご案内|一般社団法人生命保険協会

借金やローンなどのマイナス財産の調査方法

被相続人が生前抱えていた借金やローン、保証債務などのマイナスの財産も遺産相続の対象です。

そのため、被相続人が抱えていたマイナス財産がいくらなのかについて調査することは、相続放棄をするべきか否かの判断に資すると考えられます。

まず、被相続人が抱えていたマイナス財産を調査する簡単な方法として、以下のものが挙げられます。

  • 貸金業者からの郵便物の有無を調べる
  • 個人の日記、知人などの証言を頼る
  • 預貯金通帳やクレジットカードの利用明細などから借金返済履歴があるかを確認する
  • スマートフォンやPCに消費者金融などのアプリが登録されているかをチェックする
  • 不動産に抵当権がついているかを確認する
  • 自治体などに問い合わせをして税金や公共料金の滞納があるかを調べる

次に、これらの方法でも、被相続人が抱えていた借金の存在がわからないときには、信用情報機関に問い合わせをするのがおすすめです。

信用情報機関とは、個人のクレジットカードやローンなどの利用情報(年収、契約内容、返済履歴、延滞情報など)の収集・管理や、貸金業者に対する情報提供などをおこなう民間機関のことです。

以下の信用情報機関に開示請求をすれば、被相続人の借金の有無や内容を把握できます。

被相続人が抱えていた住宅ローンや奨学金も遺産相続の対象にはなりますが、被相続人が死亡すると住宅ローンは団体信用生命保険によって完済されますし、奨学金は日本学生支援機構への申請によって免除されます。ですから、住宅ローンや奨学金についてはマイナス財産として計上されることはないのでご安心ください。

相続財産調査が必要とされる4つの理由

相続財産調査が必要とされる理由を4つ紹介します。

  1. 相続財産が判明しないと遺産分割協議を進められないから
  2. 相続財産がはっきりしないと単純承認・限定承認・相続放棄の判断をできないから
  3. 遺産の使い込みや隠蔽のリスクを減らす必要があるから
  4. 相続税の申告・納付を正確におこなう必要があるから

相続財産が明らかにならないと遺産分割協議を進めることができないから

誰がどの遺産を相続するかを決めるには、相続人全員が参加する遺産分割協議での話し合いが不可欠です。

また、遺産分割協議で相続人同士の合意形成に至らなかった場合には、家庭裁判所の遺産分割調停遺産分割審判を経て、相続方法を決めなければいけません。

そして、これらの手続きを進めるには、相続財産の内容が明らかになっている必要があります。

というのも、相続財産の構成内容・詳細が明らかになっていなければ、各相続人が遺産相続に対して自分の意向を明確にできないからです。

ですから、被相続人が死亡したときには、遺産分割手続きに備えて、速やかに相続財産調査をしましょう

相続財産が明らかにならないと単純承認・限定承認・相続放棄の判断がつかないから

遺産相続が発生すると、相続人は、単純承認・限定承認・相続放棄のいずれかの判断を下す必要があります。

  • 単純承認:プラス財産・マイナス財産を問わずすべての財産を相続する旨の意思表示
  • 限定承認:マイナス財産の範囲に限ってプラス財産を相続する旨の意思表示
  • 相続放棄:プラス財産・マイナス財産のいずれも相続しない旨の意思表示

たとえば、相続財産に高額の借金が含まれている場合、本来ならば、相続放棄や限定承認を選択するのが適切なはずです。

しかし、相続財産調査を適切におこなわずに借金の存在を知らないまま単純承認をしてしまうと、被相続人の借金を背負い込んでしまいます

しかも、相続放棄・限定承認をするには、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所で所定の手続きが必要です。また、相続放棄・限定承認の判断を下す前に法定単純承認事由に該当する行為に及んではいけないなどの制約も存在します。

ですから、被相続人が死亡して相続が発生したときには、相続放棄・限定承認・単純承認を適切に判断できる状況を作り出すために、できるだけ早いタイミングで相続財産調査に踏み出すべきだと考えられます。

遺産の使い込みや隠蔽のリスクを減らす必要があるから

相続財産調査を怠ると、ほかの相続人が遺産を勝手に使い込んだり隠蔽したりする可能性があります。

すると、本来受け取ることができた相続分を取得できないだけではなく、遺留分さえ保持できないなどのリスクに晒されかねません。

ですから、本来相続できたはずの遺産を確保するためには適切な相続財産調査が重要だといえるでしょう。

相続税の申告・納付を正確におこなう必要があるから

遺産の総額が基礎控除額(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の人数)を超過する場合には、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内に、相続税の申告・納付が必要です。

しかし、相続財産調査を怠った結果、適切に相続税の申告・納付をおこなわなかったら、延滞税や重加算税などの追徴課税を強いられたり、滞納処分によって財産が差し押さえられたりする可能性があります。

ですから、相続税の申告・納付を適切におこなうためには、相続財産調査が欠かせないといえるでしょう。

相続財産調査をスムーズにおこなうポイント4つ

遺産相続手続きにはさまざまな期間制限が設けられているので、被相続人が死亡した場合には、スムーズに相続財産調査をする必要があります。

ここでは、相続財産調査を円滑におこなうためのポイントを4つ紹介します。

  1. 被相続人が生きているうちに財産目録を作成してもらう
  2. 相続財産調査をおこなう遺産に優先順位をつける
  3. 貴重品などの保管場所をできるだけ早いタイミングで特定する
  4. 2ヶ月以内に相続財産調査が終わりそうにないなら弁護士に相談する

被相続人が生きているうちに財産目録を作成してもらう

相続財産の内容を一番理解しているのは被相続人本人です。

ですから、被相続人が生きているなら、今のうちに詳細な財産目録を作成してもらっておくと、被相続人が死亡したあとに相続財産調査に時間的・労力的な負担を強いられることはなくなるでしょう。

調査する相続財産に優先順位をつける

相続財産調査をするときには、調査対象の相続財産に優先順位をつけると効果的です。

わかりやすく言い換えると、相続財産調査は、被相続人が保有していた預貯金口座の特定からスタートすると良いということです。

というのも、被相続人の預貯金口座の取引履歴には、貸金庫の利用料、所有していた不動産の維持費用、借金の返済、クレジットカードの支払いなど、被相続人のお金の流れの大半が記録されているからです。通帳の内容は相続財産調査の足がかりになります。

ですから、被相続人が財産目録を作成していないときには、自宅を探したり近所の金融機関に問い合わせをしたりして、どこの金融機関に口座を開設していたかを確認すると、相続財産調査がスムーズに進むでしょう。

貴重品などの保管場所に目星をつける

相続財産調査を進めるときには、貴重品が保管されていた場所を重点的にチェックするのがおすすめです。

たとえば、以下のような場所には、財産目録や遺言書、貴重品、エンディングノートなどが保管されている可能性が高いでしょう。

  • 金庫
  • かばん
  • 財布
  • 仏壇
  • クローゼット
  • 押入れ
  • パソコン・スマートフォン など

2ヶ月以内に相続財産調査が終わりそうにないなら専門家への相談も視野に入れる

相続財産調査が終わらない限り、遺産分割協議を開始することはできません。

遺産分割協議自体については期間制限は存在しませんが、相続税の申告・納付手続きや、相続放棄・限定承認の申述、保険金の請求などには一定の期間制限が設けられている以上、実際には、できるだけ早いタイミングで相続財産調査を終わらせる必要があります

ですから、被相続人が死亡してから2ヶ月が経過しても相続財産調査が終わりそうにないなら、速やかに弁護士に相談・依頼をして、相続財産調査について踏み込んだアドバイスをもらうべきだと考えられます。

弁護士が代理人として相続財産調査をおこなえば、スムーズに遺産の全貌が判明するので、その後の手続きが円滑に進みやすくなるでしょう。

相続財産調査は誰に頼む?代表的な依頼先を紹介

相続財産調査の相談・依頼先として、弁護士・司法書士・行政書士・税理士が挙げられます。

さいごに、各専門家に依頼したときの費用やメリット、依頼できる業務の範囲などについて解説します。

弁護士

弁護士は、すべての法律問題に対応できるプロフェッショナルです。

たとえば、以下のような事情があるなら、相続財産調査の段階から弁護士に任せるのが適しているでしょう。

  • 相続財産調査から遺産分割協議の代理、相続税関係の処理などに至るまで、遺産相続手続きのフルサポートを期待している場合
  • 被相続人が財産目録を作成しておらず、相続財産調査の検討もつかない場合
  • 被相続人が事業活動や不動産投資などを積極的に展開しているため、相続財産が広範に及ぶ可能性が高い場合 など

遺産相続トラブルに力を入れている弁護士は相続財産調査に慣れているので、漏れなく相続財産をリストアップしてくれます。

また、弁護士に依頼したときに限って弁護士会照会制度を活用できるので、自分だけでは調査できない相続財産も容易に見つかるでしょう。

さらに、弁護士は遺産分割協議への代理、相続税の申告・納付手続き、その他の遺産相続手続きのサポートなどにすべて対応してくれるので、「遺産相続手続きの知識がないからすべて専門家に任せたい」という人にはぴったりです。

司法書士

司法書士は、主に登記実務に詳しい専門家です。

たとえば、被相続人が所有していた不動産を漏れなく調査したいケースや、相続財産調査から相続登記までの手続きをすべて任せたいケースなどでは、司法書士に一任するとスムーズでしょう。

ただし、相続人同士て遺産相続について意見が分かれているときや、遺産分割調停・審判に移行したときには、司法書士だけでは紛争解決に向けてサポートをすることはできません。このような事態にも備えるなら、弁護士への相談・依頼が適しています。

行政書士

行政書士は、官公署に提出する申請書類、契約書、遺言書などの作成業務や相談業務をおこなう専門家です。

たとえば、行政書士には、遺産分割協議で使用する財産目録の作成や、そのための相続財産調査を任せることができます

ただし、行政書士は、遺産分割協議、相続登記や相続税の申告業務を代理することはできません。

ですから、相続人同士で大きなトラブルは生じておらず、かつ、相続に関する各種手続きは自分でできるような事案なら、行政書士に相談・依頼をするのがおすすめです。

税理士

税理士は、税務相談や納税手続きの代理業務をおこなう専門家のことです。

不動産や株式などの価額算定が難しい財産が相続財産に含まれている場合や、相続税・譲渡所得税・贈与税などの控除制度の利用を検討している場合、相続税の申告・納付手続きのサポートを希望する場合には、税理士に一任することで、スムーズな遺産相続手続きを実現できます。

ただし、税理士は相続人同士の紛争解決をサポートできないので、遺産分割協議が難航しそうなケースや、遺産分割調停・審判に手続きが移行したケースでは、弁護士への相談・依頼が推奨されます。

相続財産調査に不安があるなら弁護士に相談・依頼しよう

自分だけで相続財産調査を進めるのに不安があるなら、できるだけ早いタイミングで弁護士などの専門家に相談・依頼をしてください

もちろん、相続人同士の関係性が良好で遺産分割協議でトラブルが生じそうにないなら、司法書士・行政書士・税理士への相談・依頼でも差し支えありません。

しかし、実際の遺産相続では、想定外のトラブルが生じる可能性が高いです。たとえば、相続財産調査を尽くした結果、相続放棄をするべきかどうかの判断で迷ったり、相続人同士で意見が分かれたりすることも少なくありません。また、遺留分や生前贈与が争点になったり、遺言書の有効性が問題になったりすることもあるでしょう。

ですから、どれだけシンプルな遺産相続に見えたとしても、念のために一度は弁護士に相談・依頼をして、遺産相続手続きについての今後の見通しを説明してもらうのがおすすめです。

遺産相続相談弁護士ほっとラインでは、相続財産調査への対応に力を入れている弁護士を多数紹介中です。弁護士に相談・依頼するタイミングが早いほど円滑な解決を期待しやすくなるので、速やかに信頼できる法律事務所までお問い合わせください。

遺産相続の相談なら専門家にお任せください!

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